トラベクトームとは?

トラベクトーム

緑内障手術には房水産生を抑制する方法と房水排出を増加させる方法に大きく大別されますが、後者が一般的です。その中でも房水流出路再建術と、ろ過手術に分類されます。流出路再建術ではTrabeculotomyやGoniotomy、Viscocanalostommy等がわが国では行われています。

Trabeculotomyのうち、ab internoで(眼の内側から)アプローチする方法としてはGoniotomyがあります。しかし、線状の切開創が成人では再癒着する可能性があることなどから、小児のみに有効な術式と考えられています。実際に行われているTrabeculotomyはab externoで(眼の外側から)のアプローチであるため結膜を切開する必要があり、また手技に習熟を要します。

そうした問題を受け、開発された手術機器がTrabectome®です。

装置

アメリカにおいてFDAにて承認され実施されている角膜切開から線維柱帯切開術を行う手術器具Trabectome®はカリフォルニア大学のGeorge Baerveldt先生が技術を発明し、NeoMedix社が開発しました。日本国内においても厚生労働省の薬事認可を受けています。

本体の灌流/吸引装置と電源装置にチューブでハンドピースがつながっています。その先端のフットプレート部分をシュレム管内に挿入して、線維柱帯を電気的に焼灼することができます。これにより傍シュレム管とシュレム管内壁を切ることで、房水流出に対する抵抗を取り除きます。プレートは絶縁されているので、電気焼灼の際発生する熱エネルギーがシュレム管外壁とその奥にある集合管を損傷することはありません。

パンフレットダウンロード(PDF)パンフレットダウンロード

本装置は下記から構成されています。

  1. ①灌流吸引の制御装置
  2. ②電気焼灼の制御装置
  3. ③ディスポーザブルのハンドピース
  4. ④フットペダル

イメージ


ハンドピース


吸引ポンプ

イメージ

Webメンバー登録

ライセンス取得済みの方は、当研究会会員限定コンテンツをご覧頂けます。

登録


Contents


Links